大阪のアイデンティティを探す調査 第6弾
大阪のアイデンティティを探す調査 第6弾
(東京)外から、(大阪)内から見た大阪
マーケティング小委員会(岩崎富士男委員長)は、「大阪」および「大阪人」に対する、東阪によるイメージ、意識の違いを明らかにすることを目的に東京と大阪の男女(20~69歳)を対象に調査を行った。
調査方法は、日本統計調査㈱保有のアクセスパネス(モニター)より層別割当抽出による郵送配布郵送回収法で、設定標本数は750サンプル、有効標本数は500サンプル(東京250、大阪250)とした。
大阪と聞いて、まずイメージするもの
大阪と聞いてまずイメージするものは、東京では18年ぶりにリーグ優勝を飾り、全国的に大いに盛り上がりをみせた「阪神タイガース」が86%でトップ。以下「吉本(新喜劇)」「道頓堀」「大阪弁」が8割台で続く。大阪では「吉本(新喜劇)」が80%で最も多く、以下「大阪弁」「阪神タイガース」が7割台で続く。東阪で大きな差はみられないが、東京で「道頓堀」が堂々3位にランクされたのは、あのタイガース優勝時の“道頓堀ダイブ”によるものであろう。いまや東京では、大阪城より道頓堀のほうが有名になった。大阪の50~60代は、大阪城、大阪弁を1、2位にあげた。
大阪を代表する「顔」は
東京、大阪いずれも、明石家さんま、次に島田紳助、西川きよし、上沼恵美子などのお笑いタレントが続く。女性では、上沼恵美子が大阪で2位、東京で5位、2年前の大阪のオバチャン調査でも堂々のトップで相変わらず健在である。20代の若者では、東京で山田花子、大阪でハイヒールモモコがそれぞれ4位にランクされた。大阪の50代以上では、松下幸之助、豊臣秀吉の歴史上の異人が1、2位となった。
大阪のここが好き、ここが嫌い
東京人は「大阪」の「おもしろくて、活気がある」は好きだが、「ガラが悪い」「やかましい」「あつかましい」などが嫌い。一方、地元大阪人は「庶民的」「人情味がある」などが好きで、嫌いなところでは「路上駐車が多い」「交通マナーが悪い」「順番を守らない」など“マナーの悪さ”を指摘するが、「ガラの悪さ」「あつかましい」「やかましい」などの自覚は低い。
私の「大阪人」度と街への愛着心
地元大阪人の大阪人度(関西的である)は、「やや」まで含めると80%強が自らを関西的と思っている。特に若い人ほど高い。20代の若者は自らを関西的と答えながらも、関西に住み続けることに対して、半数以上の人に継続居住意向が薄い。東京人では、30~40代の20%強が関西的と答え、20代が16%で続き、50~60代では、わずか8%強にすぎない。
行動・意識の「大阪人」度
大阪人が東京人と異なる行動は「横断歩道で青信号が点滅し始め時、急いで渡る」「ポケットティッシュをもらう事が多い」「うどん好き」なこと。大阪人は東京人に比べて「せっかち」「あつかましい」といった気質が強いようだ。また、「路上駐車」や「ホームで電車を待つ時」では東西差はみられないが、これは本音か、建前か、あるいは大阪人は意識としてはルールを守っているのではないかと思われる。
大阪人、東京人をイメージする音楽
東京=ポップス
大阪人をイメージする音楽は、東京、大阪どちらからみてもずばり「演歌」。年代別でも「演歌」がトップ。大阪人に最も合わない音楽は、東京人で3位の「クラッシク」。東京人に最も合わないのが大阪人トップの「演歌」と「民謡」。音楽では「浪花節の“和”」と「都会的でおしゃれな“洋”」と、東阪異質な結果がでた。
番外編
大阪人は「当選すると思う」が44%。東京人は「当選すると思う」はわずか26%。
【阪神タイガース優勝】編
●「阪神タイガース」優勝について
大阪はもちろん、東京人も歓迎
東阪とも「道頓堀川飛び込みははしゃぎすぎ」がトップとなった。東京では、「地元の応援がすごい」「たまには阪神が勝ってもいい」「野球界の活性化につながった」「大いに歓迎する」などが上位にランクされた。「阪神以外のファンとしては面白くない」はわずか7%強で、東京でもタイガースの優勝は歓迎されているようだ。
●最も印象に残った選手は
大阪=矢野、東京=井川
大阪は、矢野、井川、赤星、金本、今岡と続く。東京は、井川、伊良部、赤星、金本、今岡の順。東京では伊良部が好印象、矢野の印象が薄い、なぜだ。
●来年のペナントのゆくえ
大阪、阪神の連続優勝66%、巨人のリベンジ14%
東京、巨人のリベンジ44%、阪神連続優勝24%
プロ野球の来シーズンのゆくえは、東京では「巨人のリベンジ優勝」が最も高い(44%)ものの、「阪神の連続優勝」も20%を超える。大阪では「阪神の連続優勝」が66%で、「巨人のリベンジ」は14%である。