大阪のアイデンティティを探す調査 第1弾

1998年度「大阪のアイデンティティを探す調査」 第1弾

おおさかのイメージ こんなン出ました。

 

大阪人は、なにを考え、どう動くのか。当協会マーケティング小委員会(委員長・岩崎富士男)が、1998(平成10)年10月に行った「大阪のアイデンティティを探す調査」の結果が、このほどまとまった。
大阪府民の生活に関する意識と行動の把握を目的とするもので、新社団法人として正式発足した1999年1月12日に、大阪府政記者クラブで内容を発表、各社の紙面を通じて広く一般へ伝えられた。

ノックさん あんたが一番

◇大阪を代表する「顔」
(回答・2176件、299例)
500人が一人平均4件をあげた結果、約300の「顔」が集まった中で「横山ノック」が404件と、世代・男女を問わず断突のトップを確保。次いで「西川きよし」(193件)、「豊臣秀吉」(135件)と続く。
若い世代で、「ナイティナイン」「ダウン・タウン」が上位を占め、中年女性に「明石屋さんま」、高齢者層で「松下幸之助」「司馬遼太郎」が顔を出す。
この質問に対して「吉本興業」「阪神タイガース」「くいだおれ人形」などが30例以上も寄せられ、人物でないものも「顔」としてとらえる。
ほかの質問でも同様だが、1件回答が「イチロー」以下159例あり、「顔」全体例の47%を占めたのも、大阪人らしい個性発露の一端。

やっぱりカニとグリコ

◇大阪を代表する「名物看板」(回答・1555件、127例)
「かに道楽」(423件)、「グリコ」(343件)、「くいだおれ」(275件)と、道頓堀の看板が上位3位に並んだ。72例あった1件回答には「交通標語」「工事中の看板」から「ひったクリーン作戦のポスター」「オリンピックを大阪に!」まで、大阪ならではの着眼が光る。

ごみごみしててキライ

◇大阪の「ここが嫌い」(回答・1254件、239例)
1位「ごみごみしている」(101件)の次に「交通マナーが悪い」(98件)がきて、汚くきつい「大阪弁」が87件と3位。これは「好き」でも3位と好悪を二分。その後「あつかましい」(66件)、「せっかち」(64件)が6,7位に入った。
1件回答は「えげつない」「しつこい」「ひつこい」など195例、83%に達したが、中に「嫌いな所が思い浮かばない」も含まれる。

カッコつけへんとこ好き

◇大阪の「ここが好き」(回答・1494件、273例)
トップは204件の「かっこつけない庶民的」で、以下「食べ物」と「大阪弁」(共に174件)、「人情味がある」(93件)と続き、10位に「本音でものを言う」(26件)、14位に「あったかい」「にぎやか」「親切」(共に19件)が並び、人柄への評価が目立つ。
この系統では「値切りやすい」(6件)、「せっかち」(3件)も50位までに入った。1件回答では「がさつ」「ど根性」など211例と77%を占め、好みの多様性を裏づける。
「あなたご自身」の大阪に対する好感度調査でも、「好き」が60%、「やや好き」が27%で、回答者の9割近くが大阪へ好意を持っている。

やっぱり大阪城

◇大阪を代表する「文化・歴史」(回答・2035件、275例)
各世代男女ともトップで367件の「大阪城」が「通天閣」「豊臣秀吉」(共に92件)、お好焼きやたこ焼き、うどんなどの「食・食文化」(85件)に大差をつけて1位。
15位には「吉本新喜劇」(26件)をはじめ、23位に「花の博覧会」(22件)、48位に「阪神タイガース」(7件)、58位に「アメリカ村」(5件)など新文化が登場している。1件回答は「二人揃えばボケとツッコミ」から「浪曲」まで、174例と全体の6割を超えた。

今晩ここで待ってるさかい

◇大阪を代表する「待ち合わせ場所」(回答1632件、215例)
「紀伊國屋・ビッグマン」(201件)と「JR大阪駅・噴水前」(160件)がキタ、「ロケット広場」(155件)と「えびす橋(ひっかけ橋)」(100件)がミナミをそれぞれ代表し、駅やデパート、ショッピングセンター、ホテルが並ぶ中で、「曽根崎警察署」(25件)の11位は異色。
ここでも1件回答は95例と多彩で、マクドナルドの店名が7例とか、「あべの近鉄百貨店2F入口」「JR大阪駅中央出口みどりの窓口」と特定場所がある一方、「駅前」「橋」など漠然としたものなど多彩。

調査は、大阪府下に在住する12歳(中学生以上)から69歳までの男女について、10年ごとの六世代層別人口母集団構成比に合わせ、日本統計調査が保有するアクセスパネル(モニター)から700人を抽出し、「大阪について」と「あなたご自身」についてのおたずねアンケートを、郵便で送り回収する方式で行い、10月8日から26日までの間に500人から有効回答があった。

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